2015/8/31
退職社員の家族優先採用
社員が在職中死亡したとき、その家族遺族を優先採用することを「身代わり採用」という。
光和精鉱株式会社は組合創立時期に同和鉱業に準じて、退職者の家族優先採用すること「議事確認」しています。
人事担当者に子供も採用するよう懇願して採用された人はいますが、優先採用と言っても、求人計画を社員に公表しないので、応募のしょうがない。退職者優先ではなく、管理職が採用情報を聞いて、縁故採用がまかり通っています。
光和精鉱株式会社のDOWA出身のM社長、B社長は、「子供が就職したくなるような良い会社にしたい」と話されたことがありました。決して社交辞令ではなかったと思います。
かって、鉱山炭鉱では労災死亡発生は多く、遺族補償として心情的人事として、身代わり採用がおこなわれていた。その後、労災死亡だけに限定せず、退職者の家族を優先採用する情実人事が慣習化していきます。
光和精鉱株式会社は、社員が死亡したときに家族優先採用を労働協約に付属して議事確認書を社規集に掲載していました。この確認書は無効廃棄することしていないので、まだ生きていますが、知らない人がほとんどです。
DOWA-HDとDOWA労連とは、2008年平成19年12月27日付け議事確認で下記のとおり拡充した取り決めています。
この2年前に、DOWAは、事業整理を終え2006年10月、事業子会社制度の持株会社とするDOWAホールディングに改組し「選択と集中」で不採算事業の撤退と人員削減の事業構造改革を開始するのです。そんなこともあって、退職者優先採用をすることを労働組合は約束させるのです。 その後、労働組合が希望退職者の再採用をどれだけ迫ったのか不明ですが、会社の誠実な対応を文書で約束させて人員削減に入ったのです。
DOWA労連の労働協約 (採用) 2008年平成19年12月27日
第28 条会社は公正な選考を行い所定の基準に合格し、所定の手続を経た者を社員として採用する。
会社は次の各号のーに該当するものを優先的に敢扱う。
(1)会社の都合により退職した者が、就職を希望するとき。
(2)死亡もしくは傷病により退職した者の家族が、就職を希望するとき。
(3)会社の都合または定年により退職した者の家族が、就職を希望するとき。
光和精鉱の労働協約
(採用)第28条 会社は満15歳以上であって、入社を希望するものの中から、選考試験に合格し、所定の手続を経た者を社員として採用する。