2016/8/4 06:49
ツギハギの安全衛生管理施行細則
光和精鉱株式会社の安全衛生規則及び同施行細則は、現在掲載されているのは平成18年(2006年)2月1日改定されたもの。これにストレスチェック制度が第21章として平成27年(2015年)12月1日別紙として追加されています。規則全文が一括して整理されたものは10年前のものしかありません。
直近では構内交通違反者自粛処置、事故取扱規程、防災規程、予報規程、環境管理規則(ママ)と内部統制で社外監査で指導されたのか不明ですが諸規則を整備しています。
安全衛生管理施行細則は22章160ページ近くあります。組織変更により呼称も変わり職制系列も毎年のように変更され、規則が都度更訂されずのままとなっています。条項文形式でないのはどうでもよいことです。新規制定した事故、防災、環境規則との統一性がない。
問題は、長期無災害表彰では、部、課別の完全無災害表彰があり年数が更新されると表彰金が上がるように記述しています。部単位の表彰はもうずっと凍結されおこなわれていない。特化則の有害物管理については、新物質の有害性調査機関として、所に新規化学物質等有害性調査委員会を設けると既定されているが、この委員は誰だか不明です。
安全衛生管理施行細則は管理規則の第1章総則での目的と理念は、憲法前文のように素晴らしい記述です。規則は使用者が講じる安全配慮義務、労働者が守るべきルールが網羅されています。この規則は安全教本となるのに、実態に即さない部分が改定されないと信頼されない。 もっとも、パソコンや自動車の取り扱い説明書を読まなくても操作できるようにマニァルや規則がないと仕事ができないものではありません。
規則さえあれば、その中身が実態と異なって内部統制では問題にされないので、行政機関からの指導がないとすぐに対応しない企業体質なのでしようか?
なお、安全衛生に関する法令等の労働者への周知義務は労働安全衛生法第101条で明記されています。
光和精鉱(株)安全衛生管理施行細則 改訂(ママ)平成18年2月1日
第1章 総則
I 安全衛生の目的と基本理念
1.安全衛生の目的
安全衛生の目的は、人間尊重の理念に基づき、生産活動がもたらす危険を排除し、災害あるいは健康障害を防止し・・・(以下略)
2.安全衛生の基本理念
安全衛生の基本理念を一言でいえば、「安全衛生を生産、処理に優先させる」 ことである。しかし、とのことは、決して生産活動や処理活動を犠牲にすることではない。安全衛生を優先させることは、同時に生産性、処理性の向上につながり、品質改善のうえにも好ましい影響をもたらすものである。
本来、労働災害は、生産設備、処理設備や作業方法が正常な姿から逸脱した場合に生じる。このような姿が放置されれば、当然、作業能率の向上や品質を良くすることは望むべくもない。
「安全第一」という言葉があるが、これは安全が第一で、第二、第三に、生産や品質があるということではなく、あくまで、基本は安全であり、安全がベースにある生産、安全がベースにある。処理、安全がベースにある品質、ということである。言い換えれば、安全が、あらゆることの基本であり、原点である。
(以下略)