2016/12/14 07:02
独身寮の役割
厚生労働省の統計資料によれば、新規採用の3年以内の離職率は、高卒て40%大卒で30%です。これに中途採用を加味すれば離職率はさらに上がります。離職率の反対の定着率は大卒7割、高卒5割、中卒3割で七五三と言われています。
少子化で労働者数が今後減っていく。就職難から求人難に変っていく予兆は現れており、自動車産業の季間工の賃金が上がっています。
不朽のルポータジュ『女工哀史』(大正14年 細井和喜蔵著)を読み返してみると、貧しい農村から出稼ぎで女子を雇い、独身寮に置いて外部との接触をさせず、寮生間の相互監視で24時間管理下で働かせていました。
年功的賃金は、若年層の賃金を低く賃金抑制する役割があり、入社直後の賃金では、独立して独り暮らできる賃金ではない。年齢関係なく同一職務労働同一賃金であれば、若年層の賃金はもっと高くなります。入社数年間は低賃金のため、親と同居するか独身寮に入るしかない。独身寮は、福利厚生費用として企業として経費は掛かるが、定着率はかる効用があります。歳をとり、賃金が上がり、転職する動機が減ってくると独身寮の定着率向上の目的は薄くなります。すると寮使用は35歳までとする寮定年制を創り、追い出しをします。
光和精鉱株式会社では、数年前中途採用、新卒採用者が退職が続出しました。その後、中途採用は1年間の契約社員にし、新卒男性は独身寮入居を強く勧奨して退職防止措置をとっています。昔しの旅館のような独身寮から共同便所、共同浴場の独身寮からワンルーム型の独身寮に変わっていますが、光和精鉱の独身寮は狭くまだ共同便所の合宿型です。男女雇用機会均等法では女子寮の整備を義務付けられていますが、女子が入居できる独身寮か準備できていません。
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