2017/6/28 23:15
労働免除か業務の一環か、曖昧になる。
古代、卑弥呼は、冠婚葬祭を取り仕切る司祭者として権威の象徴として崇められています。 江戸時代の武士階級の家父長家族制度は、冠婚葬祭は家の秩序維持するための大切な行事でした。この風習は企業の労務管理と職制の権威に利用されています。
最近は、光和精鉱でも、会社関係者の会葬や香典を辞退する人が多くなっています。故人と深い関係はない人が儀礼的に会葬に来ると社交的な接客などが面倒ですから、知らせたくない人もいますが、忌引休暇取得のため、死亡を伝えざるを得ません。
すると会社は葬儀日程のお知らせをし、供花など贈り、弔意を顕します。遺族所属職場では業務に支障のない範囲で業務時間内に葬儀に参列することを奨励します。会葬はあくまで業務と関わりのない私事ですから、事故など起きても労災扱いとはなりません。
葬儀になると、職制が果然として取り仕切る人がいます。取引先業者にまで訃報を周知させます。葬儀参列者を選抜する人もいれば、部下全員をお供させ社用車で通夜、葬儀に参加動員した人もいました。上司から業務として葬儀の受付や会葬を指示されたときは仕事の一環となります。
労働時間とは「労働者が使用者の指揮監督の下にある時間」ですから、会社の指名により葬儀に行くのであれば事業所外労働となります。問題は会葬に年休使用して参列したときの起る不公平感です。
管理監督労働者は、労働時間規制の対象外であり欠務の賃金減額がない。葬儀参列は、尊敬、信頼などの人間関係を維持するための交際行為です。
ですから、勤務中の会葬は、勤務免除の私事として統一して取り扱い、会葬参加は本人の任意によるものとし、職制が特定者のみ選別的に指名をしないことが肝要と思います。
光和精鉱では、非正規の契約社員も訃報は出します。しかし、共済会に加入させないので、慶弔給付がなく村八分です。会社関係者の儀礼的な個人の参列、香典は辞退するが、相互扶助制度としての香典は別のものです。