2017/10/9 21:15
企画営業職にして固定残業手当と歩合給を導入するには、
裁量労働制度拡大の法改正が待たれる。
「高度プロフェッショナル制度」「裁量労働制の適用拡大」「36協定特別延長上限時間の規制」の働かせ方改革法案は、2019年4月施行目指して秋の臨時国会に提案する予定でしたが、急遽国会解散、総選挙となるので、国会への法案提案は延期されます。
改定案提案を延期しただけで、総選挙結果で自民党勢力が敗退すれば廃案となるでしょう。
高度プロフエッショナル制度は1048万円超える高給取りは、既に管理職であり労働時間規制の適用除外となっている。一般職で年収1000万超える人は製造業でどれだけいるでしょう。本当の狙いは、今後、政令により年収基準を下げていくことですから「小さく生んで大きく育てる」ことが財界の目論見です。財界経済界は高プロより即効性のある裁量労働制の拡大がほしいのです。
裁量労働制には、専門的な職種の労働者について労使協定によりみなし時間制を実施する「専門業務型」と、経営の中枢部門で企画・立案・調査・分析業務に従事する労働者に関し、労使委員会の決議によって実施する「企画業務型」の２種類があります。この裁量労働の対象に営業職種を拡大する法案です。
「法人である顧客の事業の運営に関する事項についての企画、立案、調査及び分析を行い、かつ、これらの成果を活用した商品の販売又は役務の提供にかかる当該顧客との契約の締結の勧誘又は締結を行う業務」に適用拡大しようとしているのです。「提案営業」とか「企画営業」とか称して裁量労働制度を濫用し、見做し労働時間とし営業手当で残業時間管理不要となります。
リクナビでサニックスの求人広告が盛んにでています。3回の希望退職で6割の人員削減して人手不足となったのでしょう。営業職は営業手当7万円です。中途は固定残業43時間分、新大卒51時間分と表現しています。企画営業職と称しています。裁量労働制拡大の法改正を先取りしたような賃金体系です。これ以上詳しく書くと営業妨害になるので控えますが、営業職は出来高制 歩合給のインセンティブ給与の典型例です。
光和精鉱株式会社の課長職の管理職手当は30時間分の時間外賃金保証の固定残業制であり、30時間超えたときは追加精算払いがあります。これが裁量労働制になると、どんなに長く働いても30時間分以上の残業代は支給されないのです。
労働時間を自己裁量で決めることができなるフレックスタイムさえ導入できないで、裁量労働制度に脳いきなり踏み込むことは困難です。営業職は外勤が主なので労働時間の把握困難と云っても携帯電話の普及で労働時間通の把握は可能です。
光和精鉱株式会社は職務給廃止し職種別賃金はなくなっていますから、営業職だけに成果給導入するには、営業を別会社にしないと困難でしょうが、裁量労働制の拡大されると一気に固定残業制の導入は加速する予感がします。
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