2018/3/22 07:35
その人の性格では済まない。
セクハラ、マタハラは法律が整備されたが、パワハラについては、法律について具体的規定がまだありません。パワハラは職場環境配慮義務に違反ですが、セクハラより損害賠償金の相場が低い。上司へは口頭注意で済まされことが多く、社内懲戒処分発令されることは希です。
光和精鉱株式会社は年1回パワハラ社内教育をしています。今年は、職制役職は参加義務とし、一般社員は希望者のみとしていましたが、職制が参加を促して多くの人が受講しました。教育は外部講師によらず、安全環境部長が教育しました。企業は、パワハラ教育することで、労働契約法違反を回避するために必要な措置です。
バワハラを受けたことで精神疾患になって休業した場合、加害者の行為が反復的に続き著しいことを立証できないと、労災認定されないことが多いのです。しかし労災認定されずとも、加害者への損害賠償請求をすることがてきます。時効は10年です。
また、人権侵害がひどいときは、人権擁護委員会へ訴えて、使用者へ是正勧告をしてもらうこと手段があります。
①職場環境配慮義務
職場環境配慮義務とは一般的には労働者が働くための環境を安全・快適に整備する会社の義務。判例は「特別な社会的接触関係」にある当事者間では、信義則上、一方が他方の安全を配慮する義務を負うとしました(最高裁昭和50年2月25日)。この義務は雇用契約からも生じるものであり、内容は具体的状況により異なります(最高裁昭和59年4月10日)。さらに進んで、ここでいう安全とは一般業務から生じるような危険だけではなくて、他の職員から及ぼされる危険からの安全も含まれると考えられるようになりました(横浜地裁平成14年6月27日)。
②労働契約法
使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする。」として、配慮義務が明文化されました。ここで言う「生命・身体の安全等」には心身の健康も含まれるとされています。