2022/10/3
自主測定が基準値超えたときの行政報告徹底せず。
日本製鉄君津製鉄所で、コークス炉ガスの脱硫工程の排水のシアンが基準値超えて、河川の魚類が死んで行政から摘発される事件が起こりました。この原因を社内調査をしていると過去数年間にわたり、排水基準超えがあったことを隠していました。日本製鉄は行政からの要請により22/9/30付で原因を報告しました。排水の自主分析が基準値超えても、再検査して法定内になっていたら行政への届け出は不要と誤った認識があって、組織ぐるみの隠ぺいではないと弁解をしています。組織ぐるみでなれば、現場の総括責任者の社内処分がなされなければ、再発防止の統制がとれないでしょう。
今回の原因報告で、「脱硫液タンクから廃液が漏れて防液堤を超えて流出し、脱硫液のシアン化アンモニウムが未反応で残存し、脱硫液からシアンが検出されることが判明しました」と報告しています。
八幡製鉄コークス工場で脱硫液は、かって光和精鉱で焼却して芒硝にして処理していました、側溝の排水溜まりが、いつもシアン基と鉄と反応して濃褐色に染まっていました。最初のころは脱硫液をロダン処理と称しててましたが、芒硝製造と呼ぶようになりました。
多くの企業が一過性の法違反を行政へ自首するような報告を命じる経営トップは稀有です。排水、排ガスが法基準を超えたとき、操業負荷を下げて、再サンプル採取して再分析をします。 自主測定結果が法定超えしたとき、都度、行政へ報告義務の行政指導が徹底されていないこともあり、立ち入りで違反が指摘されて、不都合な自主測定分析が発覚するのはよくあることです。いかに隠すか、誤魔化すかが上級役職者の手腕と錯覚している人がいます。黒と白の間の灰色は、違法ではない?
シアン流出 59件報告せず 日鉄君津「担当職員らの認識不足」
日本製鉄株式会社
東日本製鉄所君津地区 排水事案に関する報告書の提出について【9月30日発表】
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